これまで2023年より4回にわたりカンファレンスの企画として注目をしてきたROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)経営。
「ROIC経営が投資家から注目される背景」「ROIC経営の本質」「ROIC経営の実践知」「ROIC経営の光と影」など様々な角度から企業が資本効率を高めていくうえでの課題や克服のためのアプローチ法について考察をしてきました。
ROICを活用する際には、その定義や計算方法を正しく全社員が共通の意識として認識し、企業の実態に合わせて運用すること、短期的なコスト削減や資産売却によるROICの向上ではなく、長期的に企業価値を高めていくための安定した収益基盤の構築すること、資本コスト(WACC:加重平均資本コスト)との兼ね合いなど、真の価値創造をしていくためのポイントをしっかりと押さえ、バランスの取れた経営判断のもと実践していくが不可欠であると指摘をしました。
そうした中、それぞれの企業が目標とするROICの達成に向け、どのようなKPIを設定するのが望ましいのかといった声が多くの参加者から寄せられています。営業利益、売上高成長率、営業利益率、資本回転率、設備投資効率、投資収益率、無形資産効率、コスト削減目標などROICの向上に直結するKPIは様々な場面で有効となるため、経営者は瞬時に数字やデータにアクセスし適切な意思決定をすることが不可欠となっています。
第5弾を数える本カンファレンスでは、「効率よく稼ぐ、ROICに連動した適切なKPIの再定義」をテーマに、ROIC経営を確実に実践し、投資家の期待を上回る付加価値を創出していくための方法について、実践者の視点も踏まえながら考察をできればと存じます。
開催概要
日 時 11月28日(木) 13:00~17:00
会 場 会場およびオンラインでのハイブリッド開催
会場参加:文藝春秋本社ホール(千代田区紀尾井町3-23)
オンライン参加:Zoomウェビナー
参加対象 企業経営者、経営幹部、財務部門、経営企画部門の部門長など
定 員 会場参加50名~/オンライン参加500名~
参加費用 無料(事前登録制)
主 催 文藝春秋
協 賛 Tagetik Japan株式会社、株式会社マネーフォワード、
株式会社アバント
〇プログラム
13:00~13:50 基調講演
「企業価値向上に資するROIC活用における7つの提言」
~ 資本コストを踏まえた全社戦略と事業ポートフォリオマネジメントのススメ ~
早稲田大学ビジネススクール
教授
西山 茂氏
早稲田大学政治経済学部卒業、ペンシルベニア大学ウォートンスクール修了(MBA)、博士(学術)早稲田大学。公認会計士。監査法人トーマツ等を経て2002年から早稲田大学で教鞭を執り、06年から現職。主な著書に『入門ビジネスファイナンス』『企業分析シナリオ(第2版)』(東洋経済新報社)、『MBAアカウンティング(改訂3版)』『戦略管理会計(改訂2版)』(ダイヤモンド)、『増補改訂版 英文会計の基礎知識』(ジャパンタイムズ)、『ビジネススクールで教えている会計思考77の常識』(日経BP)、『「専門家」以外の人のための決算書&ファイナンスの教科書』(東洋経済新報社)、『MBAのアカウンティングが10時間でざっと学べる』(KADOKAWA)など。
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13:50~14:20 課題解決講演①
「ROICマネジメントを支える経営管理基盤の実践」
~ BSデータやAIの活用による業績管理の進化 ~
Tagetik Japan株式会社
ディレクター
妹尾 顕太氏
大手外資系コンサルティングファーム、連結会計システムベンダー、大手外資系IT企業等での20年以上の経験を経て、Wolters Kluwerの経営管理プラットフォーム「CCH Tagetik」を活用したグローバル経営管理の提案、コンサルティングサービスを提供している。グループ経営管理領域における提案、導入、保守、また大規模プロジェクトのプロジェクトマネジメントなど一貫したプロジェクトの経験や、単体会計システムの導入、海外展開している日系子会社の現地での支援など、幅広い経験を持つ。
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14:20~14:30 休憩
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14:30~15:10 特別講演①
「SWCCのROIC経営」
~企業価値向上に向けたROIC経営の進化~
SWCC株式会社
常務執行役員
資本戦略、人事、人財戦略、総務、法務、リスクマネジメント 担当
上條 俊春氏
1988年3月に慶応義塾大学経済学部を卒業し、同年4月に株式会社埼玉銀行(現 株式会社りそな銀行)に入行。2007年4月埼玉りそな銀行の幸手支店長に就任し、2013年4月には同行の個人部長を務める。その後、2015年8月に株式会社りそなホールディングスのコンプライアンス統括部長に任命され、2017年4月株式会社りそな銀行の国際事業部長を務めた。
2020年5月、昭和電線ホールディングス株式会社(現 SWCC株式会社)に入社(出向受入)し、2021年4月には同社の経営管理統括部リスクマネジメント室長兼経理・財務統括部審査課長に就任。同年5月同社へ正式に転籍し、2022年4月執行役員 経営管理統括部長。2023年4月SWCC株式会社の執行役員に就任し、2024年4月からは同社の常務執行役員を務める。
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15:10~15:40 課題解決講演②
経理部門の力で実現する不正防止と企業価値向上
株式会社マネーフォワード
グループ執行役員 経理本部 本部長
松岡 俊氏
1998 年ソニー株式会社入社。 各種会計業務に従事し、決算早期化、基幹システム、新会計基準対応 PJ 等に携わる。英国において約 5 年間にわたる海外勤務経験をもつ。2019 年 4 月より当社参画。『マネーフォワード クラウド』を活用した「月次決算早期化プロジェクト」を立ち上げや、コロナ禍の「完全リモートワークでの決算」など、各種業務改善を実行。中小企業診断士、税理士、ITストラテジスト及び公認会計士試験 (2020 年登録)に合格。
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15:40~15:50 休憩
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15:50~16:20 課題解決講演③
「ROIC経営の実効性向上への要諦 ~経営判断に資するKPI設定のあるべき姿~ 」
株式会社アバント
東日本営業部 プリセールスグループ
鈴木 健一氏
総合ファームでのシステム監査のキャリアスタートを踏まえ、一般事業会社での連結経営管理・制度連結システムの導入、運用を10年にわたり従事。アバントに参画後は、プロダクト企画(プロダクト責任者)および導入コンサルタントを経由しマルチ製品を商材として扱うプリセールスグループに所属。日系製造メーカ(組立系、プロセス系)および多角化コングロマリット企業のグループ事業管理のPJTを歴任。
管理と制度を繋ぐAVANTプロダクトおよびEPMプロダクトに知見を有する。
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16:20~17:00 特別講演②
「投資家から見たROIC経営の本質」
~資本コストや株価を意識した財務・非財務KPIの選定と目標設定~