事例:トヨタファイナンス株式会社
市場や社会の激しい変化に対応するには、より迅速な経営判断が重要となります。そして、その精度を高めるには、データを基にした多角的な分析が欠かせません。トヨタファイナンスでも、予算計画と実績値の分析を月次で実施。管理部門から経営陣に対してレポーティングを行っています。しかし、取扱うデータ量は膨大である上、年々、その量も増加。既存のデータベースソフトでの管理では、オペレーション的に限界を迎えており、分析の内容に関しても必要な情報が十分に得られないという課題が生じていました。また、業務の継続性という点おいても、データ処理のロジック等が属人化(ブラックボックス化)するという課題が発生していました。
目的
経営管理システムの導入に際しての最大の目的は、経営層の意思決定に必要データや分析を迅速に提供すること。そして、その実現のために生産性が高く、維持可能な『損益管理の仕組み』を構築することが求められました。
ソリューション
大容量データの処理をはじめ、様々な切り口の配賦パターンをノーコードで設計・利用できること、処理ロジックの可視化、直感的な操作性などが決め手となり、CCH Tagetikが新たな経営管理システムとして採用されました。現在、トヨタファイナンスでは「予算管理」と「実績管理」「ライフサイクル損益管理」の3つの用途にCCH Tagetikを活用しています。
効果と結果
従来はデータの集計・分析やレポートの作成・報告までに約20営業日ほどを要していましたが、CCH Tagetikを導入したことでリードタイムがほぼ50%短縮。現在は締め日から約10営業日ほどで経営陣へのレポート提出が可能になりました。なかでも集計に関する工数削減の影響は大きく、約10営業日かかっていた作業が半日~1日に短縮されたことで、業務の効率化はもちろん、事業別の営業利益の概観をいち早く発信できるようになるなどの効果も生まれています。また、集計に要していた時間が減った分、チームが付加価値のある分析にかけられる時間が増加。従来にはない切り口での分析に取り組むなど、より質の高いレポートの提供に向けたチャレンジが始まっています。
経営管理ツールの統合、データの拡充と集計時間の短縮化・自動化 |
メールや社内サーバー上で共有していた各種データをCCH Tagetik上で一元管理することにより、「必要な人が、必要な時に、必要なデータをいつでも見られる」環境を整備 |
多様な分析に対応するための営業計数・管理会計データの整備 |
実績値をより細かく把握できるようになったほか、カスタム次元の活用によって施策単位での数値把握も可能に |
新たな分析軸による業績管理の高度化 |
今後は、バランスシートに関する多角的な分析や、KPIや各種の営業係数と損益データを組み合わせた分析などへ進化させるなど、新たな視点に基づく分析を行うことで、「より価値の高い 情報の提供」を目指す |