連結財務諸表は、企業グループの財務的なポジションを報告する文書であり、企業グループ全体を一つのエンティティに見立てた業績を提示します。すなわち、単体のエンティティの業績のみを分析するのではなく、グループ全体の健全性を測ります。法定連結財務諸表 (制度連結財務諸表)は、IFRSや各地域のGAAP (Generally Accepted Accounting Principles) に基づいて、市場や監督当局を含む外部への開示を目的として作成される連結財務諸表を指します。連結財務諸表には、以下が含まれます。
- 連結バランスシート(連結貸借対照表、IFRSでは連結財政状態計算書)
- 連結損益計算書(IFRSでは純損益及びその他の包括利益計算書)
- 連結キャッシュフロー計算書
- 連結株主資本等変動計算書 (連結持分変動計算書)
- 注記
ここで課題となるのが、IFRSにせよGAAPにせよ、要求されている会計原則に基づいていかに連結数値を収集・リコンサイル・報告するかという点です。特に、異なる通貨、金利、報告基準によるデータ収集が生じる場合に困難さが増します。また、連結プロセスで、純粋に第三者との取引のみについて描き出されるように、グループ内の会社間取引についての照合と消去も実施される必要があります。そこで、こうした課題に対応するために、自動化された財務インテリジェンスが不可欠になります。また、連結プロセスにおけるデータの正確性を確保しエラーを回避するため、この「自動化された財務インテリジェンス」は、一元化されたデータソースを利用して、準拠する会計原則に基づいた会社間取引の消去、金利と通貨換算率の把握、計算結果の報告を行う必要性があります。こうした手法によることで、最終的な法定連結財務諸表による報告が、信頼性が高い真実のデータに基づいていると確信を持てるようになります。