ポイントオブケアで医療従事者に浮かび上がる臨床上の疑問:システマティック・レビュー
Del Fiol G, Workman TE, Gorman PN. Systematic review: the relationship between clinical experience and quality of health care. JAMA Intern Med. 2014 May;174(5):710-8. doi: 10.1001/jamainternmed.2014.368.
医療従事者には、日々の臨床活動で患者の治療に関する疑問が頻繁に浮かび上がる。その回答を効果的に検索しているとはいえ、疑問のおよそ半分は未解決のままである。疑問を解決できるオンラインエビデンスリソースが広範に存在するにもかかわらず, 状況は長年の間ほぼ変わっていない。テクノロジーを駆使したソリューションには, 医療従事者が疑問を調べ、患者の治療に関する意思決定を支援できる質の高いエビデンスをその場で入手できることが求められる。
改善の機会として, 近年の電子カルテの導入や認定資格維持が挙げられる。
- 医療従事者に対して各患者の診察後に短い面接調査を実施した11本の研究で、7,012件の疑問が挙げられた。
- 疑問の発生頻度の平均値は, 診察患者1人あたり0.57回(95%CI、0.38−0.77)であり, 医療従事者はその疑問の51%を調べ(36%ー66%), そのうち78%(67%―88%)を解決していた。
- 全体的に, 疑問の34%は薬物治療に, 24%は症状の潜在的原因, 身体所見, 診断検査所見に関連していた。
- 情報検索の主な障壁は, 医療従事者の時間不足や有益な回答の存在に対する疑念であった。
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