臨床知識支援システムが日本の外来における誤診の減少に与える効果:後向き研究
Shimizu T., Nemoto T., Tokuda Y. Effectiveness of a clinical knowledge support system for reducing diagnostic errors in outpatient care in Japan: A retrospective study. International Journal of Medical Informatics 109 (2018): 1-4. doi: 10.1016/j.ijmedinf.2017.09.010
UpToDateが誤診の減少に与える効果を評価するために, 2014年7月から2015年6月にかけて地域密着型病院の外来に来院した100人の患者を後向きに検討した。UpToDateを使用する医師が半分の患者を、使用しない医師が残りの半分を診察し、誤診の確率を2群間で比較した。
- その結果, UpToDateを使用した医師の誤診率は2%であったのに対し。
- UpToDateを使用しなかった医師の誤診率は24%であった。
- 多変量ロジスティック回帰分析で、UpToDateの使用が誤診率の減少に有意に関連していることが示された。オッズ比は15.21であった(95% CI 1.86–124.36)。
- 結果は, UpToDateが誤診の回避および減少に効果があることを実証するものであった。