薬剤師の教育から病院薬剤師の業務までを幅広くサポートする医薬品情報
昭和大学では附属病院を含む全学で臨床意思決定支援リソース(CDS) UpToDate®と医薬品情報リソースLexicomp®が導入されています。先生方がこのようなリソースを利用するようになったきっかけを教えてください
嶋村先生:薬剤師として働き始めてからです。学生の頃に医薬品の知識とともに疾患や治療についても学びますが、やはり実務となるとそれだけでは足りません。同じように考える薬剤師は他にもいて、彼らがUpToDateを使用していたので、私も個人として利用し始めました。その後2014年から当院全体でUpToDateとLexicompが利用できるようになり、現在は日常的にLexicompを利用しています。
若林先生:私は昭和大学薬学部を卒業後すぐに当院に入職しましたが、入職当時はまだ利用していませんでした。病院にLexicompが導入された頃から利用するようになり、DI担当となってからは、毎日の医薬品情報業務で必須のツールとなっています。
半田先生:もう15年以上前ですが、当時日本でもDI等に関する講演をされていたアメリカのレイー博士と知り合い、2007年から彼が創設した薬科大学に留学していました。そこではすでにLexicomp onlineが導入されていましたので私も利用するようになりましたが、実はLexicompを開発したのが、レイシー博士たちのグループでした。薬剤師目線で書かれた情報は非常に分かりやすくまとめられ、データの見やすさや検索しやすさなどがとても優れており、周りの学生たちも皆、必要な情報をモバイル端末にダウンロードして、普段の講義や演習、臨床実習等で情報検索を行っていました。
例えば、腎機能が低下している患者にはどれくらいの投与量を設定するか、併用しても良い薬剤は何か、その際の相互作用は何かなどを調べるためにLexicompを利用しました。クリック一つでダイレクトに情報が確認できるので、バイブル的存在でした。
その経験がありましたので、その後日本に戻って2010年に昭和大学に赴任した際に、大学へのLexicomp導入を進めました。