病院や医療システムは、質の高いサービスを提供し、常に患者ケアを改善しようと取り組んでいます。多くの医療機関は、独自の医療基準を設定し、戦略的に目標達成を目指しています。しかし、医療提供者と支払者が指針となる原則として使用しているのは、 Core Quality Measures Collaborative (CQMC)が策定し実用しているパフォーマンス指標です — これは消費者の選択にも多大な影響を与えます。
質改善(QI)プロジェクトは、ヘルスケアの現場のアップグレード化を推進し、コア指標遵守を強化すると考えられます。ただし、それが実現するのは、プロジェクトが実装され、無事完了し、効率的に発信された場合に限られます。QIプロジェクトといっても、提言が冗長であったり適用できない場合は、取り組む価値がありません。
CQMCは、コア指標セットの具体的な目標を設定しています。
- QIに適用可能なエビデンスに基づく測定を促進する
- 消費者の意思決定をサポートする
- 価値に基づく支払いおよび購入を増やす
- 選択した対策によるばらつきを低減する
- 保険会社の保険料回収に伴う負担とコストを減らす
コア指標は、指定診療分野を中心に、各分野におけるヘルスケアの供給状況を評価する指標となっています。Collaborative創設後、新たな指標が作られました。現在、コア指標は、以下10の優先度が高い診療分野におけるケアの評価に使用されています。
- 説明責任を果たす医療組織/ 患者中心の医療施設/プライマリケア
- 行動保健学
- 心臓・循環器科
- 消化器科
- HIV及びC型肝炎
- 腫瘍科
- 神経科
- 産婦人科
- 整形外科
- 小児科
CQMCは、継続的に洞察とベストプラクティスを積み重ね、病院や医療システムがコア指標を遵守できるよう支援するとともに、他の診療分野についても独自の質の指標をもたらす可能性がある、として考慮しています。
低い質に対する対応は往々にして不十分である
医療機関が質の改善の余地がある をどれだけ遵守できているか評価した場合、 改善の余地があることは珍しくありません。多くの病院は、頑健な質改善プログラムに取り組んでおり、常にあらゆる角度からケアの供給について評価し、ギャップを見つけ、それを埋めています。QIプロジェクトは病院の戦略の一環であり、既存のエビデンスを活用して軌道修正を図るものなのです。
ところで、これらの質改善プロジェクトはどれほど効率的に行われているのでしょうか?以前の取り組みと重複する結果となったり、連携を妨げる障害物に遭遇することも少なくありません。プロジェクトの優先順位を上げたり、新しいスタッフがチームに参加したり、チームのメンバーがプロジェクトの進捗を記録・追跡するのに容易な方法はありません。チームに標準的なワークフローがない、QIプロジェクトの特定の段階で円滑にコミュニケーションをとる方法がない、あるいはフィードバックをもらう手段がない、ということもあります。
質改善プロジェクトは、多様なソースから最新かつ一流の臨床文献を検索し、質の高い情報を活用して問題を解決、あるいは軽減する必要があります。しかし、検索に時間がかかる、一貫性がない、あるいは問題解決に適した最新の知識が見つからないなどの問題が生じた場合、プロジェクトの知見は無意味になったり、役に立たなかったりするでしょう。
幹部はどうでしょうか?病院の幹部は、進行中あるいは過去のQIプロジェクトすべてを包括的に監督できているでしょうか?プロジェクトが順調かどうかを即答できるか?ということです。もし幹部が質改善プロジェクトの進捗状況を把握していなければ(あるいは把握できそうにない場合)、どれほどの時間とお金が無駄になるか想像してみてください。
質改善を計画、標準化、促進する
自分の病院が質のコア指標をどの程度遵守できているか評価する場合、同時に遵守をどう維持していくか、そのプロセスについても考えなければなりません。少なくとも以下の項目が必要です。
- 幹部レベル、プロジェクトレベルで、すべてのプロジェクトをリアルタイムで確認できる
- 標準化された、変更可能なQIワークフロー用テンプレート
- プロジェクトのテンプレート間の連携機能
- 統合検索とフルテキスト取得が可能
- AIを活用した文献評価
- エビデンスの併合、プロジェクト報告の自動化
これらの機能は、病院の質改善プロセスを、質のコア指標遵守を可能にする超一流のエンジンに変えられます — そうなれば競合施設とは一線を画すことができるのです。
Ovid Synthesisが質改善のプロセスと遵守維持にどのように役立つかご覧ください。